実務Q&A 平成24年3月号
『試用期間後に加入か? ~2カ月と定め適用除外~』
Q.当社では、アルバイトなども健康保険に加入させていますが、雇入れから短期間での退職が多いのが実情です。試用期間を2カ月に設定すれば、適用除外となり、入社時に加入させなくてもよいのでしょうか。
A.入社当初から被保険者扱い
健康保険の適用事業所に使用される人は、原則として健保に加入しなければなりませんが、日々雇い入れられる者、2カ月以内の期間を定めて使用される者などは適用が除外されています。
試用期間については、期間が始まったときから「期間の定めのない契約」とみなすのが通説です。通達でも、「事業所の内規等により一定期間は臨時又は試に使用すると称して(中略)取得届を遅延させる者は臨時使用人と認めず、雇入の当初より被保険者とする」としています。
ご質問では、試用期間を2カ月間という「期間の定めのある」契約に変え、その後、正式に雇用することにすれば適用を除外できるのではないかとお考えのようです。
期間雇用といっても、事業所の実態として当初から常用雇用を予定していたものであるならば、入社時から被保険者として扱われます。名ばかりの試用期間であれば、2カ月以上の期間で雇用したものとはみなされないおそれが高いでしょう。
『代替者に雇用申込み? ~育休からの復帰を断念~』
Q.当社では、育児休業代替要員として派遣社員を受け入れています。育児休業取得中の従業員が、子どもの健康状態が思わしくないため、職場復帰を断念し、退職する意向です。この場合、現在、代わりで就労している派遣社員に対し、雇用の申込みを行うべきなのでしょうか。
A.3年以下なら法的義務なし
派遣法で定める雇用の申込み義務については、派遣受入期間の制限のある業務を対象とする規定と制限のない業務を対象とする規定の2種類があります。雇用申込み義務が発生するのは次の条件を満たす場合です。
(1)就業の場所ごとの同一の業務について、3年を超える期間継続して同一の派遣労働者を受け入れていること
(2)3年が経過した日以後その業務に従事させるため新たに労働者を雇い入れようとすること
いわゆる「専門26業務」以外の「有期プロジェクト業務」「日数制限業務」「産前産後・育児・介護代替業務」についても、申込みの対象になります。お尋ねのケースで、派遣受入期間が3年以下であれば法的義務は発生しませんが、実務的には、本人の希望を確認するのが望ましいでしょう。
提供:労働新聞社